2023/03/24

検査員の募集は分野によって大きくばらつきがあるため、何を検査するのかで異なっています。例えば原子炉の検査員などは専門的な知識が必要ですが基本的には電力会社での教育体制が整っているため、基本的には中途募集がかかることは少ないのが現状です。一方で土木工事や建築などでの検査員は一部地方や開発エリアでは人手不足が続いている者の、募集自体が資格や経験を要することもありなかなか集まることは困難なケースもあります。また工事が終われば次の工事に移る必要があるため出張や移転も多く、あまり人気職種とは言えない状況です。
このため人を雇う方法以外では、外部に業務委託するという方法があります。業務委託であればある程度の期間は利用しますが、契約期間が満了になれば余計な費用はかかりません。工事期間中だけ必要な場合もあるため、もともと独立して業務を行うような自営業者も一定数存在するからです。現在日本のインフラは高度経済成長によって急激に増えたものが多いのですが、今後は老朽化に伴う立替が多く発生する見込みです。
そうすると一時的に定期点検などの業務に加えて緊急点検などが発生するため、今後依頼が難しくなっていくことが想定されています。各自治体も予算が限られている中での対応になるため、人手を割くことも容易ではありません。このように需要と供給によって大きく振れ幅が異なってくる働き方なので、一般の人が転職するには不安定です。